ママチャリで走る経営者の日常―オトバンク会長・上田渉ブログ

聞き入る文化を広めるオトバンク会長の上田渉のブログです。神保町界隈をママチャリで駆け抜ける姿を見かけたら、それは私かもしれません。

「障害者対策総合研究事業(感覚器障害分野)研究成果発表会」に参加してきました。

 先日、飯田橋で開催された「平成22-24年度厚生労働科学研究費補助金 障害者対策総合研究事業(感覚器障害分野)研究成果発表会」に参加してきました。

 プログラムは以下の通り。今回のように視覚障害者系の団体の方と眼科医系の方が一堂に会することは滅多にないようで、そうした意味で非常に稀有なシンポジウムになったとのことでした。

「支援ソフトファーストステップ」 仲泊 聡 (国立障害者リハビリテーションセンター)
「当事者団体の役割」 竹下 義樹(日本盲人会連合会長)
「支援団体として」  髙橋 秀治(日本盲人社会福祉施設協議会理事長)
「特別支援学校として」三谷 照勝(全国盲学校長会会長)
「関連学会として」 加藤 聡 (日本ロービジョン学会理事長)
「眼科医として」 高野 繁 (日本眼科医会会長)

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 どのお話も大変興味深かったのですが、一番なるほどと思ったのは、ロービジョン学会理事長の加藤氏がお話されていた次のようなエピソードです。(覚え書きにつきこの通り仰っていたわけではないことを予め記しておきます)

 “眼科医は視覚に障害を持った人が最初に出会う窓口となります。そういう時に、いきなり「日盲連(日本盲人会連合)に行ってください」というような案内をするのはハードルが高い。だから、何かもっと気軽に紹介できるものがあれば助かります”

 要するに、目がだんだん見えなくなってしまうという告知だけでも眼科医にとっては重たいことなのに、さらに、あなたは目が見えないから視覚障害者の仲間入りですよ、という宣告を突きつけることになってしまうということなのです。

 こうした背景もあり、現在眼科医から案内できるサービス等があまりないとのことでした。このお話を伺い、目の見える、見えないにかかわらず利用できる(けれども目が見えない方には特に需要がある)サービスを持つ私たちが、そうした情報のプラットフォームになるという可能性が浮かびました。そこで視覚障害者の方に必要な情報やサービス、機関等を紹介していくことができれば、お役に立てるかもしれません。

 今回シンポジウムに参加してもう一つ感じたことがあります。100名を超える点字図書館やロービジョン学会の方、眼科医の方が参加しており、視覚障害分野について多くの方が関心を持っているということです。

 最近、このシンポジウム以外にも、視覚障害者に関わっている団体や機関の方からお話を何回か伺っている中で「もっと横の連携があればいいのに」と思うことがあります。非公式でも構わないので、さまざまな地域や国の機関が集うミーティングが定期的に行われても良いのではないでしょうか。まだ具体的にはまとまってはいませんが、何かアクションを起こしたいと考えています。形になったら、ブログでもご報告しますね。


 それでは、また!


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